資格取得の前にチェック!ドローンの資格は何種類ある?
公開日: 2023/07/15 最終更新日: 2023/05/18
近年ドローンが注目を集めている影響で、ドローンの資格を取ろうと考えている人も多いのではないでしょうか。空撮や農薬散布など、飛ばす目的ごとに必要な知識や技術は異なるため、自分の目的に合った資格を選ぶことが大切です。そこで今回は、ドローンの資格の種類や職業別に必要となる資格について紹介します。
ドローンの資格の種類は?
ドローンに関する資格は大きくわけて4種類あります。
操縦に関する資格
基礎知識や操縦技術を証明するための資格で、飛行の際に申請を一部簡略化できます。認定資格が多いため、目的や機材にかかわらず、利用者全員が取得しておくべきものです。
特定の技術に関する資格
立ち入るのが難しい地形や大規模な土地の点検や測量など、特定の用途で使う機体の知識や技術に関するもので、国土交通省認定のものでないことが多いです。団体ごとに有用性や信頼度が異なるため、慎重にどの資格にするか決めることをおすすめします。
無線に関する資格
一部の産業用ドローンやアマチュア無線が使われるレース向けのFPV(一人称視点)ドローンを使用する際に必要な資格です。産業用とは、人命救助や空撮、土木・建築・農業などさまざまな業種で使われるものです。業務用と個人用で内容は異なり、電波帯によっては必須の資格です。
農業に関する資格
農林水産航空協会の認定を受けた農業用の機体を購入するために必要な資格で、操縦に関する技術や知識だけでなく農業や農薬に関する知識も必要です。資格が必要かどうかはどの機体を使用するかによって決まりますが、メジャーな農薬散布専用機を使うのであれば取得は必須となります。
ドローンの操縦に外せない資格
管理団体が運営するスクールに通い、指定の課程を修了し、試験に合格することで得られる一般的な操縦に関する資格です。ドローンを業務のひとつとして使いこなしたいというのであれば、ぜひ取得しておきたいものです。
ドローンの運用には信頼が何よりも重要で、資格を取得してかつ操縦経験があれば飛行申請の手続きを簡略化することも可能です。資格のいくつかについて内容を紹介します。
無人航空機操縦技能証明証
初心者から中級者向けで操縦技術と知識をバランスよく学べます。安全管理を重視した課程でドローンの機体の仕組みや整備方法など学科にも力を入れています。
ドローン操縦士回転翼3級
初心者から中級者向けでドローン業界でも知名度が高く、操縦技術重視の資格なので確実に技術を身につけたい人におすすめです。
DJI CAMPスペシャリスト
すでにある程度の操縦技術を持った中級者以上の人向けで、受講前に10時間以上の操縦経験が必要です。ほかの資格と同様にドローンの基礎知識と技術、飛行モラルなどについてしっかり学べます。
ドローン操縦士
短期間で低価格に資格が取得でき、初心者向けです。フライトシミュレーターを使った実技講習があり、天候や環境に左右されずに練習できます。ただし、画面を見ながら操作するため、感覚をつかむまで時間がかかることもあります。
UAVフライト技術証明書
初心者から上級者むけで専門的な知識と高い技術を学び、測量や点検などの専門技術を含めた資格の取得も可能です。
DRONEフライトオペレーター
空撮技術を磨きたい人向けの空撮重視の課程で、初心者から上級者までさまざまなコースがあります。資格を取得するためにはコース修了だけでなく自主練習が必要です。
職業や業務内容によっては必要?
特定の技術に特化した資格もありますが、多くが認定資格ではないため、申請の簡略化はできないことが多いです。たとえばドローン測量管理士やドローン測量技能士、ドローンカメラを使用して点検を行うJUIDAプラント点検専門操縦士、空撮技術に関するDPCA商業撮影操縦士などです。
ほとんどの資格が任意なので資格がなければ業務が行えないということはありません。自分が行いたい業務で、これらの資格が必要かどうか確認することが必要です。
インフラの老朽化が深刻になっているなか、ドローンを使用した点検業務が注目を浴びています。ドローンの知識や操縦技術だけでなく、点検対象に関する専門知識が必要な場合や作業に危険が伴うケースがあり専門知識が必要となることがあります。
とくに事故発生のリスクが高い石油化学プラントでの作業についてJUIDAプラント点検スペシャリストの資格があります。点検を依頼する側からの安心材料として資格を持っておくことを検討してもよいかもしれません。
まとめ
ドローンに関する資格は取得したからといってすぐに仕事につながるわけではありませんが、安全に操縦できたり、特定の飛行の手続きを簡略化できたり、専門的な資格取得の前提条件となるなどの理由で取得しておいて損はありません。
また、資格を取得しても操縦技術の向上や専門性の追求などのために学び続けることが大切であり、その姿勢が仕事へと近づくアクションといえます。